シカケブンコ 

旅行好きな絵描きのブログ。令和元年、仕事を辞めて毎日漫画描きながら四国一周1400km歩きお遍路をすることになったので旅行記や漫画をこちらに綴っていきます。

同人誌を描くにあたって内容の参考にした本7選

どうも、夕 くれまと申します。

 

現在四国一周のブログを書いてるので旅メインの記事が多いですが、普段は漫画を描くことが好きなので日常漫画を描いたり、個人サークル『夕暮間』や4人漫画チーム『漫ろ画像(そぞろがろう)』にて二次創作漫画作成や同人誌作成をしています。

 

今まで10冊ほど同人誌を作成してきましたが、自分がそれらを作る際に参考にした作品や影響を受けた本を今回紹介していこうと思います。今回は自分が描いた三冊の同人誌で参考にした作品を。

 

はじめに断っておくと、自分は読書家からみたらそんなに本は読んでないし、全く読まない人からみたら結構読んでるくらいの普通の読書好きくらいだと思います。

 

ですが一冊一冊目を通し、そこで心に残った一つ一つの言の葉を自分の頭の中で組み合わせて自分の作品に活かさせていただきました。自信をもって、オススメできる本たちです。

 

それでは紹介の方を始めさせていただきます。

 

 

 

 

『藍色の本棚』参考作品 『ぼくのメジャースプーン』、『きみはポラリス』、『それでも、世界一うまい米を作る』

www.pixiv.net

同人作品サンプル↑

 

作品紹介

それは5つの「藍」の物語。

2015年3月15日「僕らのラブライブ!7」にて頒布

「ラブライブ!」の二次創作作品で5つのお話を描きました。頒布数400冊ほど。

 

参考作品① 『ぼくのメジャースプーン』/辻村深月

ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)

ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)

 

 

私の中で1,2を争うくらい好きな作品です。

 

不思議な声の力を持った小学生の「僕」がある残酷な事件で傷つけられた幼なじみのふみちゃんの為に、同じ能力の持ち主の大学教授の先生にその声の力の使い方を学び、犯人と戦い、決断をするお話。

 

法に囚われずに人が人を裁くことの難しさを追求している小説でありますが、読んでいくと少しノスタルジーでセピアな感情になりつつも、難しい問題の中にもエンターテインメント性があり、ページ数は全く気にならずに読めます。

 

そしてなによりタイトルの秀逸さ。作者、辻村深月さんに最高の感謝を送りたい。


この作品は辻村深月さんの別作品、『子どもたちは夜と遊ぶ』と少し繋がっているのでこちらを読んでから読むことをオススメします。(勿論こちらを読んでなくても作品は十分楽しめますし、僕も順番逆に読んじゃいました。)

 

 

『ぼくのメジャースプーン』を読んだ後は同じく辻村深月さんの別作品『名前探しの放課後』を読むと思わず声が出るくらい幸せになります。

 

 同人作品で活かした部分

拙作『藍色の本棚』にて『ぼくのメジャースプーン』で活かした点としては主人公の行動原理ともなった根幹を最後のお話「eden」をメインに作品全体のテーマにさせていただきました。

 

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藍色の本棚「eden」の台詞で南ことりの台詞

 

「自分のために誰かが必要で、自分のためにその人に一緒にいてほしくて、その人の悲しい顔を見たくないから自分のために笑顔でいてほしい。そういう自分勝手な気持ちのことを、こんな「自分のため」の気持ちをね、人はそれでも― 」

 

こちらは『ぼくのメジャースプーン』で出てきた自分の心に残った台詞をもじって書かせていただきました。

 

参考作品② 『きみはポラリス』/三浦しをん

きみはポラリス (新潮文庫)

きみはポラリス (新潮文庫)

 

 

『まほろ駅前多田便利軒』『舟を編む』で有名な三浦しをんさんの恋愛をテーマに短編を、という依頼から書かれた短編恋愛小説が計11作品収録されています。

 

じんわりと一つ一つの話が心に染み込む作品。そして同じ「恋愛」がテーマでも一つ一つまるで形が違うため、読んでいて飽きません。

 

特に『冬の一等星』。タイトルはポラリスではない。それでも最後の一文を読むと納得してしまうこと間違いないです。

 

 同人作品で活かした部分

 藍色の本棚「星の視力検査」でテーマ性と「北極星」に関してを取り入れさせていただきました。

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矢澤にこのアイドルとしての形を北極星に例えて表現いたしました。

ぴかぴかと光る、そんな星に。

 

 

参考作品③ 『それでも、世界一うまい米を作る』/奥野 修司

 

それでも、世界一うまい米を作る 危機に備える「俺たちの食糧安保」

それでも、世界一うまい米を作る 危機に備える「俺たちの食糧安保」

 

 

最後の本は先に紹介した2つの作品とだいぶ気色が違いますがこれも参考にさせていただきました。

 

これから起こりうるであろう食糧危機に関しての問題提起とどうすればいいかを示してくれる本で、食の安全や食料難など、そしてなにより美味しいお米をどのように作るのか、色々と考えさせられる本でした。

 

同人作品で活かした部分

 藍色の本棚「いなびかり」で小泉花陽ちゃんが読んだ本として登場(明記はせず)及び参考知識として取り入れさせていただきました。

 

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 ↑ここで花陽ちゃんが読んだと言ってる本のことです。

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↑この知識もこの本を参考にさせていただきました。

 

 

 

 

いただいた感想ツイート、 本をお手にとってくださり本当にありがとうございます。

自分の表現したいものが伝わっていて嬉しくなりました。

 

 

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『捨てた花束』参考作品 『パンドラの匣』、『パパラギ』、『リセット』

 

www.pixiv.net

 同人作品サンプル↑

 

作品紹介

これはノンシュガーのさいごのおはなし。

2018年6月3日「プリズム☆ジャンプ21」にて頒布。

「プリパラ」の二次創作作品で4つのお話を描きました。頒布数150冊ほど。

 

参考作品④ 『パンドラの匣』/太宰治

パンドラの匣 (新潮文庫)

パンドラの匣 (新潮文庫)

 

 

『人間失格』、『斜陽』、『走れメロス』等で有名な太宰治の作品です。

 

結核の療養のため、健康道場に入った雲雀というアダ名の青年の手紙形式の小説。

結核療養所が舞台でありながら明るいサナトリウム文学で、療養所に入院した少年と二人の看護師との三角関係の恋愛模様が描かれます。三角関係ってところが太宰治らしい。

 

時折描写される亡くなられた患者さんを見送るシーンや主人公が友人へユーモアある手紙を書き続ける姿に、死が身近にある厳しい世界なのだということを思い出させてくれます。

 

同人作品で活かした部分

『捨てた花束』の1編、「嵐に花」で『パンドラの匣』を読んで感じた思想をテーマにさせていただきました。

 

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捨てた花束「嵐に花」の台詞で太陽ペッパーの台詞

 

生き死にの事なんかより、大切に育てられてきた花の笑顔の方が、ずっとずっと身に沁みる

 

 こちらは『パンドラの匣』で出てきて自分が感銘を受けた言葉をもじって書かせていただきました。

 

 

また、プリパラの月川ちりと太陽ペッパーの関係性が

 

「蔓は答えるだろう。「私はなんにも知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当るようです。」―『パンドラの匣』より抜粋

 

この言葉に近いもの、親和性を感じたのでこの部分からも話の内容を汲み取っています。

 

参考作品⑤ 『パパラギ』/, Erich Scheurmann (著), 岡崎 照男 (翻訳)

パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (SB文庫)

パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (SB文庫)

  • 作者: エーリッヒ・ショイルマン,Erich Scheurmann,岡崎照男
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 900年代初頭に、欧米文化に初めて触れたサモアの酋長が、島民に語った欧米人(白人=パパラギ)社会の一部始終を記した本…という設定のフィクションだとか。

ドイツ及び日本での出版時にはフィクションとの断り書きがなかったので、真実だと取り違えている人も多いそう。

 

欧米文化を批判気味に描く文章は、その独特の表現により風刺的で可笑しみのある雰囲気を醸し出しています。

 

時間・お金・職業。これに囚われているうちは現代の廃人であり、「暇がない」「時間が足りない」とは思ってても、ほんとうは「一人の人間には、使いきれないほど、たくさんの時間がある」ということを教えてくれるちょっとしたきっかけになる本。読み物としても面白いのでオススメです。

 

同人作品で活かした部分

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この扉絵からもわかるようにロゴなどを『捨てた花束』の1編、「ププラギ」でパロディとして使用。(ロゴは若干アレンジしています。)

 

また、パパラギ=プリパラ として太陽ペッパーさんが語り手という形で『パパラギ』に通じるところがあったのでテーマや内容もだいぶ影響を受けています。

 

参考作品⑥ 『リセット』/北村薫

リセット (新潮文庫)

リセット (新潮文庫)

 

 

三部構成になっている作品で、

第一部は、一人の女学生の語りで繰り広げられる戦前と戦中。

第二部は男子小学生の行動で時期が違う物語だが、第一部と絶妙にリンクしている。

第三部は、現代を舞台としたまとめの話。

正直最初は我慢強い読みが必要です。ただ最後まで読むと生と死を超えた繋がり、壮大な時間と空間を感じさせ、不思議な読後感に包まれます。

 

また、同作者の作品、『スキップ』『ターン』そしてこの『リセット』は時の三部作と呼ばれており、内容は繋がっていないものの時をテーマにした壮大なシリーズになっています。

 

 

 

 

同人作品で活かした部分

 『捨てた花束』の2編、「星を探して」と「捨てた花束」で『リセット』を読んで感じたテーマ性や描写を使わせていただきました。

 

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タイトルはリセットですが、主題は「続く」ということ。

幾度も星は流れ、そして時は巡る。そして時は流れ、星はまた巡り続ける。

そんなものを描きたかったのです。

 

 

 

 

 

 

いただいた感想ツイート、特に読んだ文学が役に立ったというコメントがとても嬉しかったです。 読んでくださり、本当にありがとうございます。

 

『化ケモノ化』参考作品 『小泉八雲集』

www.pixiv.net

同人作品サンプル↑

 

作品紹介

2019 5月12日COMITIA128にて「漫ろ画廊」(そぞろがろう)のサークルメンバーとして頒布した合同オリジナル作品。頒布数50ほど

 

参考作品⑦ 『小泉八雲集』/小泉八雲集

小泉八雲集 (新潮文庫)

小泉八雲集 (新潮文庫)

 

 

個人的にお気に入りの一冊です。

日本人と結婚し、日本に帰化した八雲の作品をまとめた一冊。

有名な「耳なし芳一」や「雪女」、その他物語、伝聞、論評と幅広い作品が収録されており、今はなき日本と、今も残る日本が味わえます。

 

日本をこよなく愛した小泉八雲ことラフカディオ・ハーン。外国人であった彼だからこそ見て聞いて書くことのできた日本の美しさ。どれを読んでも八雲の日本愛が感じられ、それを感じる事のできる日本人の美徳に改めて気付かされる作品です。

 

作品で活かした部分

作品で出した民俗学的部分、そこを学ぶきっかけになったのが 『小泉八雲集』であり短編の書き方等、魅せ方等も参考にさせていただきました。

 

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台詞や内容の引用とかではなく大きな思想的な面で作品の参考にさせてもらっています。

 

その他民俗学を学ぶ本ならこの辺りからがオススメです。

 

 

 

いただいた感想ツイート、 読んでくださり感謝です。

 

以上、今回は同人誌を作るにあたって参考にさせていただいた作品を紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。

 

もし興味をもってこれらの本を読んでくださったのならとっても嬉しいです。

 

それではまた。

 

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